男性セラピストによるアロママッサージといっても、実に多種多様なメニューがあります。
共通しているのは、どれもオイルマッサージだということだけで、それぞれの目的や効用、手技や施術方法は異なり、一つ一つ特徴があります。
ここでは、主に日本国内で行われているポピュラーなものを解説します。
それぞれの特徴をよく理解した上で、その時々において、ご自分に合ったアロママッサージを選ぶようにしましょう。
✿アロママッサージ
アロママッサージ(アロマテラピー)は、植物などから抽出するアロマ(精油)を用いる、日本では最もポピュラーなオイルマッサージです。
アロマは原液をそのまま使うのではなく、キャリアオイルと呼ばれるベースとなるオイルに希釈して使用します。
アロマは香りがするので、芳香から得られる精神の落ち着きなどが効用として期待できますが、一般的に、ほとんどのオイルマッサージには、アロマも使われていると思っていただいて問題ないと思います。
現在、日本において活躍されている男性セラピスト、メンズセラピストのほとんどが、アロママッサージ(アロマテラピー)をメニューとして取り入れられています。
✿アーユルヴェーダ
アーユルヴェーダは、インド発祥のオイルマッサージです。
一般的には、セサミ(ごま)から抽出したオイルを使用します。
また、眉間にゆっくり時間をかけてオイルを垂らしていく「シロダーラ」が特徴で、脳と神経の緊張を取り除き、不眠症などに効果があると言われています。
✿ロミロミマッサージ
ロミロミは、ハワイ発祥のオイルマッサージです。
「ロミ」とは、ハワイ語で「揉む」という意味です。
肘を多様することが多いため、一般的なオイルマッサージの中で、強めのマッサージだといえます。
✿スウェディッシュマッサージ
スウェディッシュマッサージは、すべてのオイルマッサージの原点です。
一般的なアロママッサージに比べると、少量のオイルで、やや強めの圧で筋肉深部までアプローチします。
リラクゼーション効果に加え、欧米では民間療法としても施術されることがあります。
✿リンパマッサージ
リンパマッサージ(リンパドレナージュ)は、体内のリンパ液の流れを活性化させ、不要な異物や老廃物を体外に排出するマッサージです。
また、体内に溜まった毒素を体外に排出する「デトックス」効果もあります。
体内の老廃物や毒素を排出することにより、身体のむくみを解消し、肌に透明感を与え、美容効果が期待できます。
✿バリニーズマッサージ
バリ式マッサージ(バリニーズマッサージ)は、ジャワ王宮発祥のマッサージです。
一般的なアロママッサージに比べると、強めの圧になります。
また、バリ式マッサージ(バリニーズマッサージ)は、セラピストの手先から出る「気」を使い、クライアントの「心」に働きかけるハンドヒーリング効果があると言われています。
リンパの流れに沿ったストロークをするため、美肌効果にも期待ができます。
✿エサレンマッサージ
エサレンマッサージは、スウェディッシュマッサージをベースとした、アメリカ・カリフォルニア州発祥のオイルマッサージです。
特徴は、「ロングストローク」。
「身体の皮は一枚でつながっている」ことを感じられるような、一度のストロークで足先から背中まで、背中から足先まで、一気に流します。
ロングストロークの効果を活かすために、原則クライアントはすべての着衣を外して施術を受けます。
また、ロッキングと呼ばれる身体を揺らすテクニックや、ディープワークと呼ばれる筋肉深部までアプローチするテクニックも特徴的です。
さらに、エサレンマッサージは、他のオイルマッサージの中でも、ストレッチの要素を多く取り入れています。
✿ホリスティックマッサージ
ホリスティックマッサージは、他のオイルマッサージの要素を複合的に取り入れたオイルマッサージです。
明確な発祥地などはなく、セラピストにより施術スタイルも異なります。
そのため、どちらかというと、観念的な意味合いの強いオイルマッサージとも言えます。
✿タントラマッサージ
タントラマッサージは、インド発祥のオイルマッサージです。
タントラとは、サンスクリット語で「織物」を表しています。
スピリチュアル要素のあるオイルマッサージで、セラピストもクライアントも着衣を外し、お互いに密着し合いながら、7つの「チャクラ」というエネルギースポットを開いていきます。
弱めの圧で、お互いの体温を感じ合いながらチャクラを開いていきます。
そのため、他のオイルマッサージに比べると、リラクゼーション要素の高いオイルマッサージといえます。